移住者は農村で飯が食えるのか。
ようやくブログの主旨について書き始めるこの遅さよ。

まず現在1つ目の仕事は、農村定住コーディネーター。
これは神戸市からの委託事業で、神戸市北区と西区でそれぞれ1団体ずつ受託している。北区は淡河町の地域振興協議会「淡河の明日を考える会(通称淡河ワッショイ)」が受託して、その担当(3人の内の1人として)をさせてもらっている。
 
ブース
(三ノ宮のマルシェでブースを出させてもらったり。)

KOBECCO
KOBECCOという地元の雑誌に取材してもらったり。)

去年の春頃にこの委託が出ることが判明し、
「やりたい!」
と思った。

元々淡河町のような農村地域は、家を売ったり貸したりするような風土がなく、空き家や耕作放棄地は増え続けているものの不動産情報が出回っていないため、そのまま放置になるケースが多いとのこと。例えば仏さんがいるから人に貸せないとか、お盆と正月だけは帰ってくるから貸せないとか、家に大量の物があるから貸せる状態じゃないなどなど・・・。

一方で、児童数の減少は危機的で、子どもを増やしていかないと地域の存続も危ないことや、ポジティブな面で言えば老若男女問わず自分のように田舎暮らしに興味のある人が増えているという流れもあり、そのコーディネートをすることを目的とした委託事業であった。
元々淡河町内には有志でそういう活動をされている方がいるけれど、正式に自治体が事業として地域に委託して動かし始めたという流れのよう。

個人的にも淡河町に移住してきて環境や人がとても気に入ったこともあり、そういう仲間を増やしたいなーという気持ちや、自分の子どもが小学校に上がるとき、
「今年の新一年生は2人です!」
とかなるのはさすがかわいそうなので、子どもを増やしたいという思いがあった。
また現実的な話をすれば、その仕事で報酬が出ることや町内で仕事ができることも大きな魅力を持っていた。

業務としては、定期的に定住相談会やイベントを実施しながら都市部からの移住希望者を募りつつ、町内の空き家等を調査し交渉して、貸したり売ったりできる状態を作っていく両面の仕事がある。

去年の7月頃から少しずつ活動を始めたが、半年以上進めてきた現状の感覚は以下の通り。

1、移住に興味を持たれている方は多い。
なんといっても大都市三ノ宮から山1つ越えれば着いてしまう好立地。こんなに便利な農村も中々ないだろう(近いということについては一長一短あるけれど)。
これまでは、
「住みたくてもどこに連絡すればいいのか分からなかった。」
という声も多く、正式に定住相談の機会を設けると、毎回かなりの数の方が訪れる。自分が都市部から農村に移住したので、何に価値を感じているのかという共通認識が持ちやすいため、チラシなどによる訴求にはそれなりに手応えを感じている。
チラシ
 
2、家の供給が追いつかない。
町内に空き家自体はたくさんある。調査をしていても、すぐにでも住める家や朽ち始めている家など様々であるが、家はある。でも中々交渉まで持っていくのが難しい。
当然の話だが、信頼関係の積み重ねが非常に重要な農村地域において、いきなり、
「市の委託事業でこんなんやってるんです。」
と交渉してもすんなり前には進まない。
地域の役職に就いている方などにも相談するが、斡旋するとそこには責任が生じるため、そこからも繋げるのは難しい。仮に自分がそのような立場だったら、確かに簡単には情報は提供できないと思う。町内の広報誌に載せたり、活動をアピールしていけばもう少し色んな話が動くと思いきや、元々貸し借りや売買の文化がない地域を動かすのは時間がかかりそう(と言いながら突如動いたりするからエキサイティング)。
また空き家の場合は、町内の広報誌に、
「ご連絡下さい!」
と載せても持ち主が見てるわけがないので、空き家になってしまってからの交渉は謄本などを利用しても話し合いまで持っていくのが困難である。もっと早い段階(例えばご高齢の方で自分の子どもの家に移り住むタイミングなど)で動かさないといけないなと感じたり、やってみると気付くことがたくさんある。大前提として、他人の家の話に余計な口出しするのもなという気持ちも・・・。

ただ一方で、今後は空き家に対する法律上の締め付けが厳しくなる(固定資産税が最大6倍になる可能性もあるみたい)ので、住めなくなって負の遺産に変わる前に誰にとってもメリットのあるコーディネートができればいいなと思っている。
そもそも、
「こんな古くてモノだらけの家誰が住みたいと思うの?」
と言う方が本当に多いので、その古さがいいんです、住みたい人がいるんです、古来の素敵な造りの家を大切に残していきたいんですという情報だけでもまずは伝えていきたいなと思う。
 


神戸市北区に移住を希望される場合は、当事業のご利用を!