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今日は久元市長や幹部のみなさんに、6年目に入った農村定住コーディネーター事業から見えた課題や展望についてお話させていただきました。
 
都市部と農村部が共存する神戸では、農村側は市街化調整区域(要するに『街にすることを規制しますよ』)というエリアになります。この規制のおかげで、無秩序に乱開発されることを防ぐことができ、今の農村の風景が守られてきたと言えます。一方で、その規制があることによって、小規模だとしても新規でお店ができなかったり(規制緩和されました)して、新しいことができないというジレンマもありました。また、市街地ではほぼ出てこない農地の問題や、農家しか住めない農家住宅という制度、昔からの家については接道の問題等、神戸農村部の家を活用するためには確認していかないといけない法令が山ほどあり、それがマッチングの数が増えないネックだったりします。

この数年の命題は、これらの規制をどう捉えていくかだったのかもしれません。僕は移住者でもあり、現在は住民でもあるので、規制の良し悪しはどちらの立場からもすごく理解できます。

現在、飲食店などを開くためには、地元の「里づくり協議会」の許可を得ることで開業が可能になりましたが、これにはすごく時間がかかったりしますし、自分の商売のことに地域の人を巻き込むことになるので気苦労もします。移住して商売を始めたい人にとって、キャッシュは死活問題です。移住したい側から見れば、手続きしてる間にお金尽きるわという気持ちがよく分かります。

一方住民側から見れば、これは踏み絵のようなもので、この面倒な手続きを通してでもやりたいというくらいの人でないと、迎え入れるのが怖いわけです。農地をはじめ、農村に住む人は資産が他人と地続きです。鍵も壁もありません。見知らぬ人が入ってくる(しかも商売をして不特定多数の人がくる)ことについて、念には念を入れて確認したいという気持ちも住民側からすれば痛いほど分かります。なので一概に、「この法令しょーもな!」みたいに否定できるものってないのです。始めた当初は思ってましたが(猛爆)

そういう規制の問題は、中々一市民としてどうしたらいいのか明確な提案ができるわけでもありません。けれど、当初は北区農村全体のコーディネーターという立場でありながら、淡河町で他のメンバーと試行錯誤するのが精いっぱいだったところから、年を重ねるにつれて、他の町のキーになる人と繋がることができたり新たな拠点が生まれたりして、ようやく、各町で仕組みを共有しながら空き家と移住希望者を繋いでいけそうなところまで来ているような気もしています。

やっぱり仕組みの前に、なんとかしたいと思う人の存在がないと、いくら仕組みにどうこう言っていても仕方ありません。人がいて、仕組みは初めて効果を発揮します。

「空き家、なんとかしたいよね。」
という話が普通にできる人に一人、また一人と出会えることが嬉しかったりします。

この肩書は荷が重く、できれば隠して封印してしまいたいと思うことも多々あるのですが、こうやって耳を傾けていただき、官民で一緒に取り組んでいっている感はエキサイティングでもあります。

できることしかできないけれど、知識も、繋がりも、広げて深めて引き続きがんばっていきたいと思っている所存でございます。