今月、ついに大学の奨学金を完済した。
 
家のローンを組むときの頭金として確保していたものがあったが、
「なるべく現金手元に残しておきます?」
という銀行さんの提案に即断し、頭金が1/4ほど残ることになった。
もうすっかり定期的に収入が入ってこない生活になってしまい、キャッシュの重要性は胃が痛むほどよく分かってきたのでひとまず安心する。
 
とはいえ、これを機に毎月引かれていくものを整理しようと思い、浮かんできたのが奨学金であった。
  
鶴巻家は両親が共に超堅実で、お金に困ったことはなかったし、教育的投資はありがたいほどしてくれた。
大学も、東京(実家です)であれば私学でも問題なく行かせてくれたであろう。
 
しかし浪人し、一人暮らしがしたいという理由だけで関西方面の大学に行きたいと懇願してきた息子に対し、
「どうしても行きたければ奨学金でも借りて行け!」
と突き放した親であったが、お金を稼ぐ難しさを1mmも理解していない浪人生は、
「奨学金とやらを借りれば関西で一人暮らしの大学生活を謳歌できる!」
とポジティブに解釈し、関西の行きたかった大学をきっちり合格させ、親の希望で受けた東京の大学は全滅した。
 
奨学金として借りたお金は240万。
この240万というお金で、自分はある道を選択することができた。
この240万がなければ、今のFacebookの友人は高校までの友人を除きほぼほぼすべて別人だろう。
正直、社会に出て最初の2年半以外はかなり特殊な組織や働き方をすることになったので、月に14,000円を払い続けるのは結構きつかった。ボーナスって仕組み、素敵ですよね…。
お金を稼ぐというのは大変なのだ。
 
でもこの選択のおかげで、様々な経験ができて今がある。
他のバージョンの人生を比較することができないが、今の人生でよかったなとしみじみ思う。
 
今回は頭金の残りを全部返済に回し、家のローンが始まるが奨学金は完済した。
大学を卒業し、奨学金の返済が始まったときにシュミレーションしてみたら、40歳だか41歳だかまで払う予定だったのを覚えている。 
その頃、自分が40代になったときに何をしているかなんて想像つかなかったし、今の自分を見たら、想像できる範囲なんてクソほど狭いということもよく分かる。
 
大学時代を精算し、次はどこに向かうのか。
可能性は狭めずに。
なるようになる。

自分に僅かでも期待していたいもんです。

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大学時代にブレヒューに出会えて本当によかった。