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先週末、神戸新聞に記事が載りました。
移住特集ということで、連載モノで記事を載せますとのことだった。

当初は、神戸の住みやすさとか移住の魅力とかは他の方々がもっと魅力的に発信しているし、本当に農村暮らしに興味のある人なら色んな手を使って調べているはずだから届いているはずだし、移住の魅力についての取材というのは正直あまり前向きではなかった。

当日記者さんから色々聞いていただき、最後の方で、
「移住に興味のある方に伝えたいことはありますか?」
という質問をされた。

その際にあえて、
「その前に空き家になっている大家さんにこの情報が伝わってほしいですねー。」
と切り出してみると、 
「それってどういうことですか?」
と聞いてくれたので、今の自分たちの課題を伝えてみた。

移住を希望する人はそれなりにたくさんいるし、相談会にも来てくださる。一方で、空き家を売買や貸し借りに持っていくのが難しくて、それは自分たちの実績や信用のなさもあるし、大家さんが古い家に関して価値を感じていない部分もあるし、生家を簡単に人に貸したり売ったりできないという心情的な部分もある。だからこそ、読者層的にもご年配の大家さんが記事を見て「空き家を活用してみようかな。」と思ってもらえる発信がしたいんですとガーッと話してみた。 
新聞記事は本来何を書くかが既に決まっていてそれに沿ってインタビューをしていくはずだから、次回があるならその時の布石になればいいなーくらいに思っていた。

でもそこで記者さんはしばらくペンを置いて考えて、その課題感に共感してくださったのか構成を全部変えると言ってくれ、インタビューもまた聞き直してくれた。

そして後日わざわざ大家さんのところにも取材に行ってくださり、大家さんの気持ちもくみ取って記事になったのが今回の3部作。読む人によっては一瞬で読み飛ばされるものかもしれないけど、ここには記者さんと大家さんと自分の思いが詰まっている。

全体的に農村定住促進コーディネーター鶴巻さんの発言は強気な口調になっているが(爆)、スローライフで毎日のんびりゆったりにこにこという生活をしているわけでもしたいわけでもないし、この生活は既存のやり方に対する挑戦だと思っているし、そういうのも全部くみ取って記事にしてくれたのは本当に嬉しい。

国レベルとかそういうのになると広告費を出している大企業の批判は紙面でしないとか信用の面でよく分からないが、こうして一地域の単位でなら記者さんの想いとか信頼関係とかがちゃんと紙面に反映されるような気がして、「あ!あの人新聞出てる!」となれば地域を知ることがどんどんおもしろくなるし、そういういい循環ができると嬉しいなと思った。

大家さんや地域の重鎮の方々に会うときはこの紙面をコピーして持参して、信用を得ながら遠回り遠回りやっていこうと思います。ありがとうございました!